日本では蛇口を回せば、いつでも「水」が出てきます。また、人体の約60%(成人男性の場合)を「水」で構成されていますし、地球の約70%は「水(海)」で覆われています。
私達の生活にとって"水"は欠かせないものですが、身近過ぎる存在であるからこそ"水"について知らない事も多いのでは無いでしょうか?この記事では「水の特徴・性質」について見ていきたいと思います。
水の性質・特徴
国際的に知られるマーティン・チャップリン博士によれば、水には約67個もの不思議な性質が有るそうです。以下、いくつかの性質を紹介していきます。
気体にも固体にもなる
一般的に私達がイメージする水は「液体」ですが、水には液体だけでなく「固体(氷」「気体(水蒸気)」という3つの顔が有ります。この3つの側面を、日常生活の中で常に見れるのが「水」の特徴で、他の物質では中々そのような性質を持っているものは有りません。
基本的に摂氏0度(融点)が「氷と水の境目」となり、100度(沸点)が「水と水蒸気の境目」となりますが、気圧などの環境が変わると"融点""沸点"ともに若干変わる可能性が有ります。
この結果、水に氷を入れると氷が浮くんですね!(参考:氷の実験室第1回「氷の重さを考える」-ニチレイ)
熱しにくく冷めにくい
水はあまり温度変化に影響されません。水は、1gの物質の温度を1度上げるのに必要な比熱【熱量】が他の物質と比べても、非常に大きいです。いわゆる「熱しにくく冷めにくい」という性質を持っています。
実は「水」のこの性質のおかげで、私たちは寒いところにいても暑いところにいても、体温を一定に保つ事が出来るのです。(概ね人間の体温は36度前後で一定ですよね。これは人体の約60%が水で構成されている事に由来します)。
もし、この性質が無かったら、私達の体温は"外気温"や"細胞の発熱"のせいで激しく変動し、非常に生活しづらくなるでしょう。また、この性質が地球の温度変化を緩和する役割もになっています。
熱伝導率が高い
熱伝導率が高い=熱が伝わりやすいという事を意味します。私達の体はこの性質のおかげで、運動をして体内細胞が発熱しても、素早く熱を吸収し温度上昇を抑える事が出来ます。(プラスで後述する気化熱の力で体温を下げるよう努めます)。
他にも、熱いもの手が触れてしまった時に冷水で冷やしたり、茹でたそばなどを冷水につけるのも、この性質を利用したものです。
気化熱で温度を下げる
熱伝導率と若干被ってしまいますが、水には「気化熱」という性質が有ります。気化熱とは「水」が液体から固体に変わる時に、周りの物質の熱を奪って温度を下げる性質の事を言います。
私達が発汗するのは、この気化熱の性質を利用して体温を下げるためです。他にも真夏時の打ち水なんかもこの原理が利用されています。
物を溶かしこむ溶解力が高い
水は、種々の物質を溶かしこむ能力が非常に高い液体です。私達が摂取した食べ物に含まれる栄養素が体の隅々まで行き渡るのも、水のこの性質のお陰です。栄養素が水に溶け込み、体液として細胞にまで栄養素を運んでくれます。
また、体に必要な栄養素を運ぶのはもちろんの事、体にとって不要な老廃物や有害物質をも溶かしこみ、尿や汗として体外へ排出してくれます(こちらは水の浄化力とも言います)。
まとめ
以上、水の性質について私達の体に関わる部分に着目して紹介してきました。
今回紹介した水の性質は、私達が生きていくために不可欠な性質とも言えます。密接に関わっているからこそ、日本人も飲み水にもっともっとこだわってみても良いのではないでしょうか☆